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1ワード=5円が低いと思う根拠

前回、英訳仕上がり1ワード5円というレートは低すぎるのでは、と書いたのですが、そう考える根拠を書いてみたいと思います。

まず、一般的に翻訳者が1日に何枚翻訳できるか、ですが。これはほんとに人によりますし、案件の難易度にもよりますが、私は平均して10枚(仕上がりで2000ワード)くらいが妥当ではないかな、と思います。翻訳会社登録時のアンケートにも、一日に可能な翻訳枚数の例で10枚とありますし、翻訳会社も私に発注するとき、1日10枚計算で納期を設定してくださいます。もちろん、一時的にこれより多い枚数を翻訳できる場合もありますが、ハイペースのまま365日仕事するのは、精神的、体力的にかなりしんどいものです。

ところで、この10枚に要する翻訳時間ですが、それこそ訳者と案件の難易度によります。例えば1時間に2枚翻訳できるとしますと、単純計算して5時間で仕事は終わるわけですが、ロボットでもあるまいし、5時間ノンストップで働き続けることはできません。休憩時間、ちょっとよそ見している時間、ぼんやりしている時間、体操時間、疲れて切って臥せっている時間などを含めると、いくら実働が5時間でも、少なくとも8時間はパソコンの前にいるのでは、と思われます。外で働いていると、要するに拘束時間で賃金がいただけます。しかしフリーの場合出来高なので、いくらパソコン前に拘束されていようと、出来た分しか対価がいただけないわけです。ですから、自分の作業効率と案件の難易度によっては、1日10枚の翻訳を仕上げるのに、8時間どころではない長時間を拘束されている場合もあるわけです。

そのような環境下で、200ワード1000円だとします。1日10枚翻訳すると、1日10000円になります。そこで、年間の土、日、祝を除いた、平日の数を計算しますと、だいたい240日くらいだそうです。とすると、一般的な会社員と同じ休みを取ったとして、年収は240万円になります。この年収、例えば30歳の男性、女性の平均年収と比べてどうでしょうか。
あるソースによると、平均年収は、40歳男性630万、40歳女性280万、30歳男性500万、30歳女性300万、だそうです。むむむ、なんで女性は男性よりこんなに低いのか、という疑問はとりあえず置いておいて、こうしてみると、30歳女性の300万と比べても、翻訳者の年収は各段に低くなることがわかります。

それに、翻訳者のこの240万という年収は、手取りではないので、ここからいろんなものが引かれます。まず、国民健康保険が18万円、所得税が10%なので24万円(多少返ってきますが)。恐ろしいのが国民健康保険で、これが多分(おおざっぱですいません)30万くらいは引かれるはず。市民税・府民税、うわ、いくらだろう。でもだいたい収入の10%なので、20~24万は引かれると思います。240万の収入から経費を差し引いて、ちょっと控除とかしてもらって、おそらく手取りは160~170万くらいでしょう。月に換算すると、13~15万円くらい。実家住まいの独身、主婦、というのであればともかく、とてもじゃありませんが男性が家族を養っていくのは無理だと言えます。

そもそもこの240万円という計算、年中仕事の依頼がある、と仮定しての計算です。ひっきりなしに仕事が来なければ、この年収も210万、200万、190万、と下がっていってしまうのです。

こんなふうに、長年の努力の末にある程度成功しても、家族一つ養えない仕事なんて、ほんとに職業として成立しているのでしょうか。不況の世の中で、就職先がない、リストラされた、昇級がない、ボーナスがない、困っている人、悩んでいる人がたくさんいるのもよくわかっています。贅沢は言えないかもしれません。でも、周りの人も困っているからといって、企業の言うがままに、不当な賃金に納得していていいのか、と思います。

でも、現実問題として、フリーの翻訳者なんて、立場弱いですよね。「賃上げ交渉ですか?それならもうあなたには頼まなくていいです」と言われたら、お手上げですから。

このまま登録翻訳者としてやっていくならば、ちょっとぐらいレートが高くてもこの人に頼みたい、と思われる、付加価値のある翻訳者になるしか、生き残る道はないかもしれません。

または思い切って、自分でクライアントを開拓するかですが、それだと自分ひとりで負荷をコントロールするのは難しくなると思います。そうなると、自分で会社を立ち上げることになると思うのですが、これもどうなんでしょうね。登録者に負担を強いる小さい会社の社長に自分がなってしまっては洒落になりませんね。

いろいろと難しいですね・・・。
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プロフィール

Aromaderose

Author:Aromaderose
英会話講師、企業内翻訳者・通訳者を経て、2001年フリーランスにて翻訳業(英語)を開始。主な分野は、機械、品質管理です。10歳の一人息子がいます。仕事に追われる毎日ですが、子育て、家事、趣味、健康管理など、バランスの取れた生活を送ることを目標にしています。
twitter始めました。pontarose1

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